【面白い研究】水の上を走るには?
今回は一昨年のイグノーベル賞から。
「水の上を走りたい。」
誰もが子どもの頃やったのではないでしょうか。プールの上を走ろうとしたり、小川の上を走ろうとしたり。そんな研究を真剣にした科学者がイタリアにいましたた。Alberto E. Minetti教授。
彼が行ったのは計算機を用いたシミュレーションで、重力をどこまで減らせば人間が水面上を沈まずに走ることができるかというもの。モデルは水の上を走るバジリスク属というトカゲである。その足を真似たフィンをつけた実験も行いました。
こちらにその実験の動画が↓
シュール。。。
結果はとても面白いものです。もしも重力が今のそれの22%程度であれば水の上を走ることができる可能性が有るとのこと。月の引力は地球の重力の16%程度なので、将来月にプールがあって子ども達が走っているかもしれないですね。
現在でもAlberto先生は「走ったり、スキップしたりすることの研究」をしており、最も新しい論文では低重力場で走るとどうなるかをシミュレーションしたりしています。
何に役に立つかはおいておいて、面白いと思ったことを突き詰める。彼はそんな研究者なのですが、私はそれをとても素敵に思います。世の中の価値観だけでなく自分固有の「おもしろい」を一つの価値にしてものごとを見られるような人になれたら、この世界がそんな人で溢れたら、きっと楽しい世界なんだろうなあと。
みなさんもイグノーベル賞に刺激を受けてみてはどうでしょうか。
おもしろい研究がいっぱいですよ。
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文・こだいご(大上能悟)